大豆のこだわり その1

こんにちは。節分にちょっといい恵方巻を買って昼ごはんにモゴモゴ食べていたら、包み紙に「恵方巻は夜に」と書いてあるのを見つけて涙にくれた矢田です。
今回は、賀茂とうふ 近喜の「豆腐は水よりも大豆」というこだわりについて、書いてみました。

京都は水がいいから、豆腐も…?

豆腐といえば、京都を代表する食べ物の一つ。
南禅寺や嵐山の湯豆腐、おばんざいの白和えやおからの炊いたん、精進料理や八坂神社の門前の田楽豆腐などなど、名物だけでもいろいろありますし、実際どれもおいしいです。

そして、「京都の豆腐はなぜおいしいの?」「それは地下水が良質で美味しいから」というのはよく見かける説明です。
ですが、当店では「水よりも大豆が豆腐の味を決める」と考えています。
最近では大豆重視の豆腐もかなり増えましたが、現・六代目の林がこの方針を決めたときはちょっとした挑戦で、試行錯誤の連続だったようです。

どういう大豆を使うの?

大豆の産地や品種、場合によってはどの畑で作っているか、ということもチェックします(詳しい話はまた別の時に書こうと思います)。
味に関係することでは、大豆の糖分の量とたんぱく質の量に注意しています。

糖分が多い大豆で豆腐を作ると、大豆の甘みは強いですが、豆乳が固まりにくく、豆腐をなかなか作れません。
大豆の甘みはしっかりしていますので、和菓子用になることが多いです。

いっぽう、たんぱく質が多い大豆で豆腐を作ると、豆乳が固まりやすく豆腐を作りやすくなりますが、大豆の甘みはちょっと弱くなります。
固まりやすいので、こちらが豆腐用としてよく使われます。

そして、「糖分が多いとたんぱく質は少ない」「糖分が少ないとたんぱく質は多い」という関係で、「糖分もたんぱく質も多い」大豆は、まず見かけません。

当店がこだわるのは、「糖分が多い大豆」をたくさん使って、大豆そのものの甘みをしっかり味わえる豆腐・揚げや湯葉を作る、ということです。

写真1

でもお店は鴨川のすぐ横です(笑)

ここまでさんざん「水より大豆」と言ったのですが、お店は京都市内を南北に流れる鴨川のすぐ横にあります。

写真2

木屋町店2階の事務所から鴨川の眺めです。ぼーっと川面を見ていたら、鴨が泳いでいきました。

写真3

4月には桜の花でいっぱいに、5月からは納涼床が出て賑やかになります。
そして、夏が近づくにつれてカップルが等間隔で座り込むようになります。うらやましい。
早く春が来てほしいものです。

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